旦那様、昨夜も早朝までお疲れ様です。
そして今日も築地まで仕入れに行っていただき、本当にありがとうございます。
今日の光物の産地です。
鯵➡出水 鯖➡玄界灘 イワシ➡銚子
天上鰤➡函館 小肌➡江戸前 戻り鰹➡銚子
そろそろ旬が終わってしまう、鰹を調べてみました。
カツオ(鰹)とは
●スズキ目サバ亜目サバ科マグロ族カツオ属
(英) bonito/Striped tuna (仏) bonite
カツオは温帯から熱帯海域の世界中に生息している魚で、日本近海では黒潮にのって太平洋側を春に九州南部から北上し、
秋には宮城県沖に達し、そこで親潮とぶつかるため戻ってまた南下するという季節的な回遊をしている魚です。
●鰹カツオは鮪マグロと同じに、止まると死んでしまう魚です
鰹は鮪などと同じように、常に泳いでいないと死んでしまいます。
これは、他の魚が鰓蓋(エラブタ)を動かして鰓に酸素を含んだ水を行き来させるのに対して、
鮪や鰹は鰓蓋を動かす事が出来ないので、泳ぐことによって口から新鮮な水を鰓に流し込まなければ窒息してしまうからなんだそうです。
鰹には、腹に黒い筋模様が入っています。でも、普通に泳いでいる時にはこの模様は入っていないんです。この模様は、
カツオが死んだ後に出るそうです。
●鰹のタタキ
高知土佐と言えばカツオのタタキで有名ですね。その由来はいくつか説があるようです。
一つは、その昔土佐藩主・山内一豊が贅沢を禁ずると共に食中毒の防止を理由として鰹の生食を禁じたそうです。
でも、ある賢い漁師が、表面だけさっと焼いて、焼き魚と称して食べたらこれが妙に美味しかったのが始まりとか・・・。
また別の説では、カツオにはよく白っぽくて米粒のような小さなテンタクラリアという寄生虫が付いています。
これを嫌がって、さっと表面を焼くことでこの寄生虫を殺して生食できるようにしたと言う説などがあります。
ちなみに、このテンタクラリアは食べても人体に影響は無いそうです。
●カツオの生節と鰹節
カツオは鮮魚の状態以外にも、生節(なまぶし)または生利節(なまりぶし)と呼ばれるものや、よく知られている鰹節の状態でも流通しています。
生節(なまぶし)または生利節(なまりぶし)とは、カツオをフィレ状におろしたものを、茹でたり、燻製にした状態のもので、そのまま醤油など調味料を付けるだけで食べられます。
●カツオの漁獲量ランキング
2010年の全国のカツオ漁獲量です。
最も多く水揚げしているのは静岡県で、続いて三重県、宮城県となっています。
東京が4位に来ているのは意外な気がしますが、
鰹節で知られる高知県は6位となっていますが、ソウダガツオに関しては高知県がトップとなっています。
■鰹(カツオ)の漁期と美味しい旬の時期
●鰹の旬は初鰹の初夏と戻りカツオの初秋
鰹は毎年北上南下をする魚で、はじめに南の鹿児島から始まります。
カツオ漁は3月ごろ九州南部で始まり、5月ごろ本州中部、8~9月ごろ三陸北部、北海道南部あたりまで進み、そこまらまた南下を始めます。
何をもって旬と言うかにもよりますが、カツオに関して言えば4月5月にはじめのピークを迎える初カツオのシーズンと、
三陸沖で漁獲される戻りカツオの8月中旬から10月上旬あたりが旬と言えます。
光物は、実は小さいことは嫌いだった女将ですが、光物は季節の旬によってとても味が変わります。
戻り鰹の、脂ののった感動する鰹を、早く旬が終わってしまわないうちに召し上がってみてくださいね。